佐々木 啓
の独り言
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【Vol.1〜12】





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Vol.1 「バベルの塔は倒れた、のか?」 (2008.4.23)

 先日とても興味深い映画を観ました。
 『ルーズチェンジ 911の嘘をくずせ』。
 例の事件はアメリカの一部の人間の利益を確保するための自作自演である、というテーマの作品です。 → http://www.wa3w.com/LC2J/

 単なるヨタ話として片付けられない物理的証拠、証言、映像記録が不気味な圧力となって迫ってくる映画です。印象的なのは、映画の冒頭で「この映画はコピーフリーです。友人、隣人、見知らぬ人へ貸し出してください。
 また、WEBへのアップ、上映会などどんな方法でも良いので一人でも多くの目に触れるようにしてください」というメッセージが表示されることです。

 個人的には、「この作品で描かれるようなことを本当にしかねないのがかの国であり、それを告発するような映画を作らせるのもかの国の国民性なのだなあ」、と納得した次第。真偽はともかく非常に見せる作品です。
 皆さんもぜひご一見を。



Vol.2 「2つで十分ですよ」 (2008.5.23)

 「4つくれ」
 「2つで十分ですよ」
 「いや、2と2で4だ。あとうどんだ」
 「わかってくださいよ〜」

 過去20数年間(一部の)映画ファンを魅了し、ある時は酒の席の話題に饗され、またある時は一家言あるものが映研部室で自説を展開。双方一歩も引かずといった状況を現出せしめた、リドリー・スコット監督の超絶傑作『ブレードランナー』の1シーンです。

 「え? このシーンの何が!?」

 はいごもっともです。西暦2019年、酸性雨降りしきるロサンゼルス。失業中の元刑事デッカード(ハリソン・フォード)は新聞の求人欄を読みながら屋台のスシバーの席が空くのを待っている。陰鬱な空には飛行電子看板。植民惑星への入植を訴えている――

 「空きました空きました、いらっしゃいいらっしゃい」

 日本人のオヤジが手招きしている。新聞紙で雨を避けながら通りを渡って来たデッカードは席に着くと、何かを指さし注文を始める・……。

 そして冒頭の会話になるのですが、ここに映画マニアは眼前に立ち上がる大いなる疑問を(頼まれもしないのに)見出すわけです。すなわち――

 『何が「2つで十分」なのか!?』                           つづく



Vol.3 「デッカードは食べそこなったおかずの夢を見るか?」 (2008.5.29)

承前
  今月初旬、「ワークプリント」と呼ばれる『ブレードランナー』試写版を目にする機会が
 あり、ついにデッカードが4つも食べたかったモノを目視確認しました。「うどん玉だろ?」
 「いやエビ天だ」「スシバーなんだから寿司ネタに決まってる!」「実はあれはデッカード
 が始末するレプリカントの人数を暗示しているのだ」……。予想、妄想、デマゴギー、流
 言飛語の波をかいくぐり、ようやっと手に入れた真実。「20年間治らなかった風邪」
 (by 関川夏央)を治療したよう気分です。

  もちろんここで何が「2つで十分」なのかは明かしません。理由は以下の通り。
    この独り言の閲覧者に『ブレードランナー』に思い入れのある人がいたとする
                        ↓
     『ブレードランナー』に思い入れのある人は当然「2つで十分」問題に関心がある
                        ↓
     「2つで十分」問題に関心がある人は「ワークプリント」に答があることを知っている
                        ↓
     「ワークプリント」に答があることを知っている人は
       @私のようにすでに確認した人
       A物理的に「ワークプリント」が見れない人
       Bあえて謎のままにしておく人

  もし私がABの人で、ふらりと訪れただけの縁もゆかりもない人間のブログからこのこ
 とを知ってしまったら憤死してしまうかも……。『ブレードランナー』ファンの誰一人にも、
 そんな悲劇を味あわせたくはないのです。

 え? 考えすぎ? わかってくださいよ〜



Vol.4 英偉舞由縁亜米利加冗句(えいぶゆかりのあめりかじょうく)(2008.6.09)

 先週、エーブ・ワグナー先生が来日されて「BCBコミュニケーションスキルアップセミナー」
を開催しました。その辺の模様は弊社梅本のブログやメルマガのセミナーレポートに措くとし
て――

第一幕 あめりかんじょ〜くも侮りがたしの段

「エーブ先生といえばジョーク。ジョークといえばエーブ先生」というのは一部では世界的に
(?)有名な話。セミナー参加者との距離を縮めるために……いや、ただ単にエーブ先生が
ジョーク好きなだけかも。その膨大なジョークのレパートリーはモバイルで管理されていると
いうのは冗談のような本当の話。恐妻ネタが多いのは国民性なるや如何。

「どうも、道具屋というものは、人間がアレにできてるもんですナ」
「おっ、今日は『火焔太鼓』か」

志ん生噺かワグナーか、枕で笑えるレパートリー。毎年同じジョークを聞いて、サゲが聞こ
えるBCB。

わけても出色の一品をばご紹介。

「世の中には3種類の人間がいる。ひとつは数字に強い人間。もう一つは弱い人間だ」

誤植に非ず、ナンセンスに非ず。熟読玩味を希う、といったところでいったん閉幕といたし
ましょう――                                       つづく



Vol.5 ネタ振りしてる間に出て行ってくれ(by ジュリー)(2008.6.18)

  BCBのコース開催中、エーブ先生は通訳のエリナさんや私のような運営スタッフを毎回ディナーに招待してくれます。そして、その夕食会にはご子息のデービッド・ワグナー氏がいらっしゃいます。

 ご存知の方もいらっしゃるでしょう。デービッド氏は日本を拠点に活躍されている企業コンサルタントでクライアントは大企業のCEOの方々ばかり。またプロのコミュニケーターとして著書も多数の超売れっ子です。まさに親子鷹。もちろん日本語はペラペラ。

 私もBCB担当としてご相伴に与っているうちに顔と名前を覚えていただいたようで。デービッド氏は気さくに話しかけてくれるのですが……。

「どうですか佐々木さんビジネスは。順調ですか」
「そうですね。何とかやっています」
「忙しいですか」
「veryではないですけどbusyですね」
「あっそ」
「……」

「あっそ」って! いや意味は分かるんですよ意味は。日本語の上手い方は口語をすぐに身につけてしまうので、同意の「ああそう(ですか)」が縮まって発音されているのです。

 しかしご尊父がご尊父だけに「自分で話題を振っておいて!」というツッコミを待っているのでは!? ジョークの方も親子鷹!? という妄想を禁じえません……。



Vol.6 晴読雨読(2008.7.2)

 前回の更新から2週間が経ってしまいました。週一更新を目標にしていたのですが、5回目にして破綻……。B級映画の最高峰『トレマーズ』について書け、という要望を振り切り、今回は私の2008年上半期の読書リストを大公開です。

 お茶を濁すのもほどがある? そんなバカな……。

 ※再読は除く。個人的に評価の高いものには◎を付す。

  『日暮硯』  『紋章の歴史』  『弾左衛門とその時代』
  『膚の下(◎)』  『猶予の月』  『カムイの食卓』
  『不幸になりたがる人びと(◎)』  『友だち地獄』  『江戸の遊び辞典』
  『イエスの生涯』  『図説聖書物語・新約篇』  『スタンツェ(◎)』
  『二十歳の原点(◎)』  『最後の物たちの国で』  『普通に生きられない人たち』
  『秋の星々の都』  『カラシニコフ自伝』  『「感動」禁止!』
  『黒衣の短歌史(◎)』  『山椒魚』  『分裂病の娘の記録』
  『時間と自己(◎)』

 下半期も面白い本に出会うといいなあ……。



Vol.7 「奴らのライフスタイルもバカにできねえな」by アール(2008.7.10)

 「お約束」というものがある。思いつくままに書き出してみる。

  ・俺、この作戦が終わったら結婚するんですよ

→  死亡

  ・この高さでは助かるまい……

→  生存

  ・なにアイツ! チョー最悪! あ、遅刻遅刻!

→  「今日からこのクラスに……」

  ・「はーいはーい!」「よし志村!」

→  「わかりません」


「モンスターパニックもの」というジャンルがある。思いつくままに書き出してみる。
  ・JAWS
  ・リバイアサン
  ・スクワーム
  ・殺人魚フライングキラー

 そして「モンスターパニックもの」の「お約束」として、

  ・ガンマニアは慢心して死ぬ

 という動かしがたい不文律がある。演出の基本であり、観客も「こいつはいつどんな死に方をするんだ?」という目でガンマニアを見ているもの。

 さて、ここにある人物を紹介したい。重度のガンマニアで自宅を要塞&シェルター化しており、ひそかに第3次世界大戦を待ち望んでいるこのサバイバリスト。なんと主人公たちを脅かすモンスターの一体を返り討ちにするという、「モンスターパニックもの」のキャラにあるまじきハナレワザを演じてみせる。

 それがB級映画の最高峰、『トレマーズ』のバート夫妻だ!            つづく



Vol.8 「俺なんか月曜にはもう水曜のこと考えてるよ」by アール(2008.8.4)

 人間が創造主に吹き込まれたプネウマの最も優れた表徴のひとつ『トレマーズ』をこれほど面白くさせているのは、おそらく日本語吹き替えの妙だと思われます。ビバ日曜洋画劇場。

・バレンタイン(ケビン“この頃はまだ悪人顔じゃなかった”ベーコン)
  演じますは井上和彦氏。『ジリオン』のチャンプ、『美味しんぼ』の山岡士郎、『Z』のジ
 ェリド、と二枚目〜三枚目を軽やかに演じこなす氏。一時期どの作品を見ても氏と関俊
 彦が出てる、という状況がありましたな。
  二枚目の声を当てる→その顔のイメージの声→逆説的にその声を出せる人間の骨格
 は二枚目なのでは? と思っていたら、やはり井上氏はかなりのハンサムなのでした。

・アール(フレッド“第一の挑戦”ウォード)
  田中信夫氏。洋画の吹き替えではバート・レイノルズや……というよりも『川口浩探検
 隊』『TVチャンピオン』のナレーションと言ったほうが伝わりやすいか。『ロボコップ』のク
 ラレンスに当てた時のような(ニニニニニ……)怪演に芸の幅を感じますな。

 次回は私でさえノーマークだった『トレマーズ』をロードショー時に劇場まで足を運んで観た、というトレマーズ愛にあふれたゲストをお迎えしてお送りします(まだ引っ張る!?)。
                                                    つづく



Vol.9【番外編】
  「トレマーズ愛を語ってください」というお題を出された同僚その1より(2008.8.11)


何かしら理由をつけて寄稿を避けてきたのですが、
いつも温厚な佐々木さんの顔が険しくなってきたので、書くことにしました。

私は、≪『トレマーズ』をロードショー時に劇場まで足を運んで観た≫人ですが、
当時(1990年公開)、お金を払って観た人は、ケビン・ベーコンの大ファンか、
B級映画をこよなく愛する人か、ものすごくヒマな人に他ならないでしょう
(他にもいたらごめんなさい)。

というのも、本映画の予告を(これまた)映画館で目にした第一印象は
「なんじゃこりゃ?」でしたし(劇場内がくだらねー! という空気でいっぱいだった)、
明らかに低予算な作りだったし、
知らない役者ばかりだし、
日曜洋画劇場の流し見程度で充分だと思えてしまうからです。

そんな私が劇場まで足を運んだわけは、無料の招待券があったからでして、
果たして、スクリーン上ではハリボテ感たっぷりの巨大地底生物が、
≪陸のジョーズ≫さながら住民をひとりひとり襲っていく場面が滑稽に(?)
繰り広げられていくのでした。

というわけで、ヒマつぶし終了! のはずが、数日後には、なんと映画代金を払って観賞
し(映画館に入り浸って何度も観ました)、ビデオソフトが発売されれば購入し、
最近に至ってはテープが擦り切れるまで繰り返し観ていたら、
本当に擦り切れてテープがからまりビデオデッキが壊れてしまった(合掌)。
そのくらい本作品の魅力にとりつかれてしまったのですから、食わず嫌いは損をするとは
よく言ったものです。

モンスターパニック映画の傑作といえば、個人的にはなんといっても『エイリアン2』を
真っ先に挙げますが、『トレマーズ』は次点に入れてあげたい。
巨額の制作費をつぎこまなくても、娯楽性の高い作品が作れることを実証した映画です。

というわけで、多くの人が笑いながらスリルを味わえるであろう『トレマーズ』をオススメします(続編はどうでもいいです)。
具体的に何がどう面白いのかは、Googleでご検索くださると幸いです。



Vol.10 「おくりません」 (2008.10.23)

 私の所属している天龍武術会は、毎年末年をまたいで一週間ほど上海に修行に行きます。朝から晩まで稽古の日々を過ごし、最終日にはあちらの一門の方々を招いての酒宴と相成ります。

 ただし、年長者を敬うにあたり細々としたルールのある中国人社会。酒の席でも例外ではありません。それに加えて武術界というさらに旧態依然、封建的な世界のルールも覆いかぶさって、(日本からの修行者集団としては)慰労会的な空気は全く感じられません。

 まず乾杯ですが、読んで字の如く「杯を乾さ」なくてはなりません。一気です。そのあと杯やグラスの中を相手に見せるのですが、これは「飲み干した」ということを示すためです。また、グラスを合わせる風習は日本と同じですが、合わせるグラスの位置関係はふちが目上の人より低くなくてはなりません。一応老師の方々も我々を立ててグラスの位置をこちらより低くしてきますが、そんなことをさせるわけにはいきません。こちらは何とかして老師より低い位置でグラスを合わせに行きます。戦争です。

 さらに、直接教えを乞うた老師のところへはこちらから乾杯をしに向かいます。乾杯を受けた老師はしばらくすると返杯にやってきます。そして乾杯。老師から乾杯を受けた我々はまた返杯に……。このように中国では、乾杯はいつでもどこでも何度でも、繰り返し繰り返し個人的に行われるものなのです。まさに「旨いものを見ると菊正宗が欲しくなる。菊正宗を飲むと旨いものが欲しくなる」ばりの無限ループと言うか「蝶々開始!(by 金竜飛)」と言うか。

 そんな酒宴も終わる時がきます。我々は老師の面々に辞去のあいさつをしてざわめきの中店を出ようとすると、老師がわれわれ一人ひとりに握手をしながら言葉をかけて下さっています。どうやら日本語のようです。私にも満面の笑みを浮かべて力強い握手とともに、

「おくりません」
「……」

 聞くならく、中国では客人が帰る時に「お見送りもしないでごめんなさいね」という意味で「不送了(プソンラ)」と言うそうです。老師はそれを日本語で伝えたくて、老師の下で修行中のOさん(上海在住の日本人)に翻訳をお願いしたのでしょう。で、Oさんは文脈を考えず「それは“おくりません”です」と。

 今年も上海行きが迫ってきました。私の腕前が一年前に比べてちょっと上がったように、老師の日本語も上手くなっているのでしょうか。



Vol.11 「季節もの」 (2008.11.27)
クリックしても何も出ません

Vol.12 「年忘れネタ切れ大会」 (2008.12.12)

 皆様のブログをぐぐーっと下に押しやって、私の下半期読書リストだらだらと公開です。
  注1 タイトルと本文は関係ありません。
  注2 再読は除く。個人的に評価の高いものには◎を付す。

◎『ロマンティックな狂気は存在するか 狂気伝説の解体学』春日武彦
  『図解戦車』大波篤司
  『猛スピードで母は』長嶋有
  『ひとにぎりの未来』星新一
  『だれかさんの悪夢』星新一
  『なんだかへんて子』山中恒
  『負け犬の遠吠え』酒井順子
  『図解クトゥルフ神話』森瀬繚
  『ヴァンパイア・レスタト』アン・ライス
  『ラヴクラフト全集1』H・P・ラヴクラフト
  『百億の星と千億の生命』カール・セーガン
  『結婚しないかもしれない症候群』谷村志穂
  『ふざけるな専業主婦』石原里紗
  『無門関』無門慧開
  『司政官全短編』眉村卓
  『クロワッサン症候群』松原惇子
  『ドキュメント屠場』鎌田慧
  『異常の構造』木村敏
  『逆転の日本史【古代史編】』洋泉社MOOK
  『神と仏 日本人の宗教観』山折哲雄
  『免疫革命』安保徹
◎『日本史の誕生』岡田英弘
◎『菊と刀』ルース・ベネディクト
  『日本人の行動レポート』ルース・ベネディクト
  『大人も子どももわかるイスラム世界の「大疑問」』池上彰
  『錯視完全図解』北岡明佳
  『読切り三国志』井波律子
◎『宇宙のエンドゲーム 誕生から終焉までの銀河の歴史』
  フレッド・アダムズ、グレッグ・ラフリン
  『機動戦士ガンダムUC』第3巻〜第6巻 福井晴敏
◎『アメリカとは何か』斎藤眞
  『デブの帝国 いかにしてアメリカは肥満大国となったのか』グレッグ・クライツァー
  『イヴの乳 動物行動学から見た子育ての進化と変遷』小原嘉明




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